前回に引き続き、日本海を眺めながら、西へ向かいます。
「琴引浜」(ことひきはま)は美しい砂浜が広がり、一部では岩床も顔を見せています。
前回も触れましたように、地元の方々が随分力を尽くされ、美しい環境が維持されています。他の海岸では漂着物を目にすることがありますが、この浜では美しさが保たれ、人工物も殆ど見えません。
網野の市街地の北には、「八丁浜」(はっちょうはま)という弧状の砂浜が続いています。
遠浅の海岸では、夏は多くの人々が海水浴を楽しみ、他の季節もサーファーが波乗りをしています。また、ご覧のように海のすぐ近くで、サッカーをすることもできます(有料)。
丹後半島を周遊するときによく利用する国道178号線は、網野からしばらく内陸を通ります。
そこで国道から離れて、海沿いの道を行けば、「磯」(いそ)という集落に着きます。ここは源義経の愛妾・静御前(しずかごぜん)の出生地と言われています。母の磯禅師(いそのぜんじ)ともども白拍子(しらびょうし)として、京の都で活躍しました。
義経が兄・頼朝と争い、吉野山で義経とはぐれた静は、鎌倉へ連行され、そこで我が子も殺されます。静は失意のうちに故郷の磯へ帰り、短い生涯を終えたとの伝承が、丹後では語り継がれています。
次の写真は、静神社近くに造られた展望台から、磯の集落を眺めたものです。
磯海岸から西へ断崖上の道を進むと、やがて「五色浜」(ごしきはま)という、大規模な波食台(砂地のない平らな岩床)への道が分岐しています。その坂道を下りたところには、遊歩道が設けられ、公園として整備されています。
元の道へ戻って西進し、浜詰(はまづめ)の町へ下りてきたあたりに、「夕日ヶ浦」(ゆうひがうら)という場所があります。
その名のとおり夕日が美しい浜辺で、「日本の夕陽百選」にも選ばれています。私も優美な名前に惹かれて、好天の夕刻に訪れてみました。海に落ちる夕日は本当に感動的です。
2008.09.26 Friday
琴引浜から夕日ヶ浦へ