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2009.07.11 Saturday

出船祭、炎の架け橋

 梅雨が明けていないとはいえ、盛夏が日々近づいている今日この頃です。今回は、天橋立の夏の夜を彩る代表的な行事を二つ、お知らせしようと思います。

 7月24日(金)の夜、天橋立の南端・文珠(もんじゅ)地区で、「文殊堂出船祭」(もんじゅどう でふねまつり)が行われます。
 文殊堂は、平安時代前期・延喜年間(10世紀初頭)創建と伝わる「智恩寺」(ちおんじ)の本堂です。ここには知恵の文殊菩薩像が本尊として祀られ、日本三文殊の一つとされております。
 これからお見せしますのは、昨年の出船祭の模様です。午後7時を過ぎる頃、廻旋橋の付近に見物客が溢れてきました。
 阿蘇海に設けられた浮舞台の上で、太鼓が打ち鳴らされ、祭が始まります。そして「丹後の宮津でピンと出した」で有名な「宮津踊り」など、民謡と踊りが披露されました。
宮津踊り

 続いて文殊堂で採火された松明(たいまつ)が廻旋橋を渡り、海上には無数の灯篭が流されました。紅白の灯が、水面に映って揺らめきます。
灯篭

 そしていよいよ「龍の舞」が始まりました。これは、丹後の海を荒らした龍を文殊菩薩が教化したという伝説に沿い、音曲に合わせて演舞するもので、龍が口から火を吹き出すなど、なかなか迫力があります。
龍舞
 午後9時頃、夜空に花火が打ち上げられ、祭はフィナーレを迎えます。その後、龍は浮舞台から文殊堂の門前へ移動し、更に激しく舞い続けていました。

 次は、8月2日(日)に行われる「天橋立・炎の架け橋」です。300本の篝火が天橋立の砂浜に並べられ、午後7時半、ボランティアの方々により、一斉に点火されます。
 天橋立が夏の夜の闇に浮かび上がる様は、まるで「天浮橋」(あめのうきはし)のようです。
炎の架け橋
 この写真は昨夏、天橋立ビューランドで撮ったものです。

 実は「出船祭」は昨年7月20日、「炎の架け橋」は同8月1日にも、それぞれお伝えしました。このブログを書き始めて、まもなく1年を迎えることに改めて気づき、非常に感慨深いものがあります。

Author : 天橋立ホテル | 夏の丹後 |