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2008.12.04 Thursday

由良ヶ岳に登る

 山歩きの好きな私が丹後へ来て最初に登ったのが、今年4月、京丹後市峰山町の「磯砂山」(いさなごさん 661m)でした。この地に伝わる羽衣天女伝説に惹かれたのですが、写真には春の花が写っておりますので、来春ブログでお知らせしようと思います。
 次に登ったのが7月、酒呑童子(しゅてんどうじ)の伝説で有名な「大江山」(最高峰・千丈ヶ嶽 せんじょうがたけ 833m)で、こちらは9月17日のブログでご紹介しました。
 今日ご案内するのは、私が丹後で三つ目に登った「由良ヶ岳」(ゆらがたけ 640m)です。

 宮津から舞鶴方面へ向けて、国道178号線を車で走りますと、由良の汐汲浜(しおくみはま)へ着く頃、この山は突如として、眼前に雄大な山容を現すのです。
 運転中ですから見とれるわけにはいきませんが、私は目にする都度、一度登ってみたいと思っていました。上記の二つの山と同様、この山も伝説を持っています。麓に山椒大夫の屋敷があり、厨子王が薪づくりをしたというのです。

 11月末、私の山仲間が当ホテルへ泊ってくれることになり、その折に私も一緒に由良ヶ岳へ登ることにしました。十人近い同行者を得て、今回は熊も怖くありません。
 登山の起点は、北近畿タンゴ鉄道の丹後由良駅です。
丹後由良駅から

 予め調べていた登山道へ足を踏み入れました。1合目から順番に標識が立っており、道に迷うことはありません。
 花崗岩が削られて溝状になっている道を行き、枯葉に一面覆われた道を登ります。
落ち葉の山道

 登山道の半ばを過ぎると、杉林の中を歩きます。稜線の近くには笹が生え、道も湿って滑りやすくなります。
 由良ヶ岳は東西に峰があり、鞍部から道が分かれます。駅を出てから鞍部まで、休憩も挟み1時間半ほどかかりました。
 そして、まず東峰へ向かいます。頂上に立つと、四方に視界が開け、眼下に由良川や大浦半島が見えます。ここには標高585mとの標識があるのですが、私の目には最高峰とされる西峰(640m)と同じくらいの高さに映りました。
東峰から
 頂上には虚空蔵菩薩が祀られ、多くの石が積まれていました。

 続いて、もう一つの山頂である西峰を目指します。ほどなく着いた頂上からは、栗田(くんだ)半島や天橋立が眺められます。
西峰から

 西峰の山頂で昼食を済ませ、下山を始めました。鞍部へ向かう道筋は木々の葉が落ち、遠くを見通せて明るい印象です。
冬枯れの山道

 滑りやすい急坂は、下山の方が大変です。しかし日が傾く頃には、全員が無事、下山できました。
 天候が変わりやすい晩秋ですが、幸い終日、好天に恵まれました。夕刻には当ホテルで、天然温泉に浸かり、蟹鍋を囲みます。

Author : 天橋立ホテル | 冬の丹後 |