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2008.07.23 Wednesday

丹後−夏の海 〈1〉

 瀬戸内海の沿岸で育った私は、少年時代に海に筏(いかだ)を浮かべて遊びました。当時、私の視界には必ず島々の風景が入っていましたので、高知の桂浜へ旅行したとき、初めて水平線というものを見て驚きました。海と空を仕切るのは正に一直線であり、本当に地球は丸いのだろうかとさえ思いました。
 丹後へ来た今、天橋立から少し北上すれば、水平線は身近なところにあります。私は、晴れた日に車を運転して丹後半島を一周するのが好きなのですが、黒い磯浜も白い砂浜もあって、美しく変化に富む海岸線です。時々山の中も走ります。

 この季節、特に印象的なのは青い海と澄んだ水です。「弁当忘れても傘忘れるな」とは、日本海側の天候を指してしばしば言われる言葉ですが、それは晩秋から初冬の天候であって、夏は明るく、空気も煌めいている感じです。
 京都・大阪・神戸からほど近いところに、このような別天地があるのです。また、海水がこんなに澄んでいようとは、こちらへ来るまで知りませんでした。澄んだ水が、そのまま水平線まで続いているのです。空が広い、海が大きい、明るく青い! それが夏の日本海の印象です。
 下の写真は、丹後半島北部の「屏風岩」(びょうぶいわ)、そして「立岩」(たていわ)の風景です。ともに国道178号線沿いにあります。

〔注〕 立岩付近の砂浜は護岸工事中ですが、写真のような風景を眺めることはできます。

屏風岩

立岩

Author : 天橋立ホテル | 夏の丹後 |