桜に続いては、丹後の躑躅(つつじ)をご案内します。
今日取り上げますのは、大輪の花を咲かせる大紫(おおむらさき=平戸ツツジの一種)ではなく、ヤマツツジや三つ葉ツツジです。
与謝野町北部、京都府道2号線が兵庫県境の岩屋(いわや)峠へ向かう途中に、「雲岩(うんがん)公園」というヤマツツジの名所があります。
鎌倉時代に寺院(雲厳寺)が開かれましたが、戦国の動乱に巻き込まれました。近世に再興された後、現在は公園となり、4月には5000本のヤマツツジが斜面を覆います。
標高130mの小高い尾根には巨岩が点在し、写真はそこから北東を眺めたものです。
また、宮津湾東岸の高台に、「獅子崎(しいざき)稲荷神社」が鎮座しています。参道脇の斜面には1000本の三つ葉ツツジが群生し、毎年この時季、一斉に赤紫色の花を咲かせます。
因みに、神社の建つ高台からの眺めは「雪舟観」(せっしゅうかん)と呼ばれ、雪舟の描いた国宝「天橋立図」の視点に一番近いとされております。
三つ葉ツツジと言えば、久美浜の「如意寺」(にょいじ)も欠かせません。
こちらは関西花の寺第7番札所で、四季折々の花を楽しむことができます。境内の遊歩道を歩きますと、三つ葉ツツジを間近で観賞することができます。
花の向こうに、久美浜湾が見えていますね。
2009.04.19 Sunday
丹後の躑躅