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2008.10.02 Thursday

小天橋と久美浜湾

 今日は丹後の西端、つまり京都府の西端を巡ります。地名で申しますと、京丹後市久美浜(くみはま)町です。

 前回の夕日ヶ浦から、弧を描きながら、砂浜が延々と続いています。
 そして、久美浜湾の入口をふさぐように延びる部分が「小天橋」(しょうてんきょう)です。砂州の延びる様子が天橋立に似ていることから、この名前が付けられたそうです。
小天橋

 久美浜湾が日本海と繋がる水路はごく狭く、湾内は海水と川水が混じり合う汽水域です。
 私は最初、湾岸に沿って車を走らせていたのですが、湾の全貌をつかみにくく、どこか展望できる場所はないか探しました。
 ありました! 湾の南東部にある「兜山」(かぶとやま)という、円錐形をした標高192mの小山です。頂上まで道路が通じていますが、幅が狭くてすれ違いが困難なため、車で行くのはお勧めできません。
 しかし、頂上の展望台からはすばらしい眺めです。ここから見ると、小天橋が日本海と久美浜湾を仕切っているのがよくわかります。
兜山からの久美浜湾

 久美浜湾の南岸では、城下町の名残を見ることができます。
 その中心が、次の写真の「豪商稲葉(いなば)本家」です。稲葉氏は美濃の稲葉一族(織田信長家臣)の末裔と言われ、江戸時代には廻船業を営み、近隣諸藩の金融を一手に担う豪商でした。
豪商稲葉本家

 湾の南西岸には、真言宗の古刹「如意寺」(にょいじ)が建っています。 関西花の寺第7番札所で、四季折々の花を楽しむことができます。とりわけ4月に咲く三つ葉躑躅(つつじ)は、濃いピンクが見事です。
如意寺仁王門

Author : 天橋立ホテル | 秋の丹後 |