昨夜は、宮津で「灯篭流し花火大会」が行われました。この催しは、いかにも行く夏を惜しむ風物詩という趣がします。あいにく断続的に雨に見舞われたのが残念でした。
今日は前回に引き続き、丹後半島東部をご案内します。
伊根の「舟屋の里公園」を自動車で出発して、まもなく出合う国道178号線は、蒲入(かまにゅう)から経ヶ岬(きょうがみさき)へと繋がる道です。
公園からしばらくは、半島とは思えないほどの山中を進みます。JA伊根支店前を過ぎれば、ほどなく浦島太郎に因む「浦嶋(うらしま)神社」が右手に見えてきます。
この伝説は日本各地に残っていますが、丹後のものが最古とされ(丹後国風土記)、平安時代初期には既に、筒川(つつかわ)大明神として祀られていたそうです。
神社から国道へ戻り、北上を続けると、道は再び山中を走ります。下り坂を進むうちに、蒲入漁港が見えてきます。ここまで来ると、経ヶ岬もそんなに遠くありません。
漁港を過ぎたら、その先は断崖の道となります。このあたりは「カマヤ海岸」と呼ばれ、美しい海岸線が続きます。ところどころに設けられた展望所から海を覗き込むと、水が澄み、海底まで透き通って見えるのですよ。
断崖の道を進むうちに、伊根町から京丹後市へ入ります。「経ヶ岬レストハウス」の手前を右折すれば、やがて経ヶ岬の駐車場へ行き着きます。車を降りたとき、見えるのは広漠たる大海原です。ここは近畿地方の最北端なのです。
駐車場の奥の方まで歩いて振り返ると、白亜の灯台が見えました。全国に6台しかない、第一等レンズを使用しているそうです。
今回は、国道178号線に沿った地域を巡りました。
舟屋の里公園から国道を進まず、東側の海岸近くを走りますと(道は細いのですが)、秦の徐福が上陸したと伝えられる「新井崎」(にいざき)、断崖が美しい「のろせ海岸」、入江の海水浴場「泊」(とまり)、沖に若狭湾の島が見える「本庄浜」(ほんじょうはま)など、珠玉のような風景が次々と展開します。
機会がありましたら、こちらもお楽しみください。
2008.08.17 Sunday
伊根から経ヶ岬へ